『違国日記』は大人気漫画家「ヤマシタトモコ」先生の作品
映画化されて、今年2024年6月公開予定です
「ヤマシタトモコ」先生の作品はつい最近も(2021年)
『さんかく窓の外側は夜』も映画化されていましたと記憶しております
『さんかく窓の外側は夜』はミステリーBLですが、
『違国日記』はヒューマンドラマです
主人公の槙生は人見知りで人付き合いがヘタな大人として描かれていますが
この特徴は発達障害の特徴のようです。
人付き合いは苦手ではありますが、槙生はとても人の気持ちを大切にする素敵な大人です。
映画化されるのを知って、どんな作品が気になって読んでみたのですが、
とっても素敵な作品で本当に読んで良かったので、気になったことを調べてみました。
違国日記は発達障害がテーマ?ヤマシタトモコさんのインタビューより
違国日記について調べていると、槙生が発達障害?という情報があったので気になって調べてみました。
原作者のヤマシタトモコ先生が、違国日記のインタビューで下記の様に答えているのを見つけました。↓
ヤマシタ メインのテーマのひとつが発達障害で、それを多様性と言ってしまうとあまりにもざっくりとしすぎてしまうんですが、メインの登場人物を発達障害の人にしようとは決めていました。以前にTVで発達障害のことをやっていたときに、あまりに自分が当てはまったのですごくびっくりしたんです。
今更びっくりしているということは、これからびっくりすることになる人たちも世の中に結構いるのでは!?と思ったので、描こうと。描きたいと思ったことと『違国日記』のテーマとがわりと合っていたからというのもあります。
でも、違国日記はそこにばかりフォーカスしているわけでなく、メインテーマのひとつであって他の要素もたくさんあります。
・誰かを尊重すること
・誰かに対して責任を持つこと
・日々の暮らし
・何ものにも縛られなくていいこと
・自分自身になること
・若いという美しさ/老いるとういう美しさ
この要素があるからあの、たくさんの人の心に刺さる複雑で繊細な物語が生み出されたのかと納得でした。
人によってその部分は異なると思いますが、私はそこが深さなんだろうなと感じました。
違国日記の発達障害を持つ槙生(まきお)とはどんな人?
高代 槙生(こうだい まきお)は35歳
小説家:少女小説やエッセイを執筆している
ペンネームは:こうだい槙生
槙生に対して、高圧的な態度で接していた姉・実里(みのり)が心底嫌い
姉夫婦が交通事故で亡くなり、姪の朝を勢いで引き取り一緒に生活することになる。
人見知りで、不器用、片づけが出来ない、
「自分にはこんなこともできない」と泣くことも
他の人が当たり前にできていることが出来ないことで悩んでいる部分があります。
この槙生の特徴が発達障害の特徴の一つとの事。
私は、片づけが上手くできない人もいるし、人付き合いが苦手なのも人それぞれ特徴があって
そういう人は他の人が上手くできないことを上手にできることも多いので個性の一つな感じで受け取っていたので、発達障害と知ってそうなんだ!!と驚きでした。
人付き合いは苦手だけど、とても気遣いの出来る人だと感じていたからです。
実際、槙生は朝に対して
「あなたの感じ方はあなただけのもので誰にも責める権利はない」
そして
「わたしがそれを変えさせることはできない 絶対に」
と言っていました。
そんなふうに、気遣うことができる人はそんなにたくさんはいない気がします。
私は、人に意見を押し付けたり、考えを変えさせようとする人が苦手なので
槙生の言葉がとても救われる気がしました
槙生と朝の関係は?
槙生から朝は姪に当たります
槙生が警察署に到着した時、
朝は、寝ていましたが目覚めてすぐに、槙生の事を「槙生ちゃん」と呼び、槙生は驚きます。葬式まで朝を預かっていたが、朝がたらいまわしにされる様子に耐え切れず、勢いで朝を引きとった槙生
わたしの天涯孤独の運命を退けた
未成年後見人の申し立てをして保護者となります。
朝は変な大人と感じていました。
違国日記、発達障害の槙生と朝の関係を考察
槙生と朝の関係は、最初から悪いものではなかったと思います
ほぼ初対面で朝が 「槙生ちゃん」 と呼んだシーン
そこで槙生の毒気が抜かれたと言うか、
“大嫌いな姉の子”から、姪として認識された気がします
それと、お互いにとって心の縛りになっている「実里」の存在があったことが大きいと思います
二人とも実里の「圧」の強さに苦しんだという共通の経験があったから
そして、テーマの
・誰かを大切にすること
・誰かを尊重すること
・誰かに対して責任を持つこと
・日々の暮らし
・何ものにも縛られなくていいこと
・自分自身になること
・若いという美しさ/老いるとういう美しさ
この7つのテーマを、丁寧に繊細に描かれているので
槙生と朝の関係が、同じ時間を過ごしていく中で
“大嫌いな姉の子”と“変な大人”から
お互いがかけがえのない、大切な存在になっていくのです
槙生と朝の関係の変化には
テーマの一つもかけてはいけなかったのだと思います。
時間だけでは何も解決しないし、関係性は変わらないんだろうなと強く感じた
槙生と朝の関係の変化でした
二人の関係の変化が映画でどのように描かれるのか、楽しみにしています
違国日記の結末・あらすじ・登場人物はこちらもぜひご覧ください↓
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